「信用」と「信頼」の違いとは何か。皆さんは考えたことがありますでしょうか。
今回はアドラー心理学をもとに書かれた「嫌われる勇気」(著:岸見 一郎 氏,古賀 史健 氏)から,知っているだけで教育現場にも活かせる「信用」と「信頼」の違いについて,私の経験も交えてお話しさせていただきたいと思います。
まずアドラー心理学とは何か?簡単に言うと「自分が変わるための心理学」です。このアドラー心理学と出会い、私は教育者としての柱を手に入れることができました。ぜひ皆さんにも知っていただきたく今回の記事を書かせていただきました。
世界は自分の考え方だけで姿が変わる。
ある人にとっては「味方に囲まれたとても安全な場所」でも,他の誰かにとっては同じ場所が「とても危険な場所」にもなりうる可能性があります。この視点を持つことは教育において,教員からは平和に見えるクラスが,ある生徒にとっては地獄のようなクラスだったりするわけです。すべての生徒にとって最も良い環境をつくることは非常に難しい(不可能に近い)のですが、それを教員が「知っている」ことが重要なのではないかと考えています。
信用と信頼
本書の中には「信用」と「信頼」について書かれています。私もこの二つの言葉は混在して使っていました。
「信用」は,お互いの中で条件を満たした上で信じること。具体的には,信用金庫は誰にでも貸してくれるわけではなく,審査(条件)がある。仕事を全くやらない(条件)人は信用できない等があてはまります。
「信頼」は条件なしで信じること。あなたも愛する人は条件をつけずに信じていると思います。
私はこの定義を知ることができ,自分が今まで漠然と思ってきたことは,これだったのかと思うことができました。
教員間や保護者,仕事に関わる人に対しては「信用」しています。この「信用」には,仕事や教育に熱心に取り組んでいるという条件を付けています。一方で,生徒に対しては「信頼」をしています。とにかく信じる。何度裏切られても信じ,一緒に問題を改善するにはどうすれば良いか考える。これが私の教育の軸となりました。
この軸を決めたことで,仕事がやりやすくなりました。仕事上,「信用」していない人とは関わるのを辞めたことで,その分の時間と精神力を生徒を「信頼」することに充てることができるようになりました。
まとめ
この他にもアドラー心理学には,教育者だけでなく,仕事や私生活においても重要なノウハウが詰まっています。
皆さんもこの機会に「嫌われる勇気」をご一読されてみてはいかがでしょうか。続編の「幸せになる勇気」もあります。こちらは実践編の要素が強いですので,まずは「嫌われる勇気」から読むことをお勧めします!
ここまで読んでくださってありがとうございました。
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