昨年度コロナ禍で多くの学校が休校になりました。
もちろん授業がオンライン授業になったり,保護者とも連絡を取ったりと慣れない環境下で試行錯誤された教職員の方々は多いはずです。
そんな中でもPTA役員の選出は教員の中でも「胸がキューっとなる仕事」の一つなのではないでしょうか。
「こんなコロナの時期でPTA役員の選出なんてしている場合じゃない!!」と保護者の方も感じているのだから頼めるわけがない……。と思っている教員の方は少なくないのではないでしょうか。
今回のブログでは,コピーライターであり作詞家,上智大学非常勤講師でもある佐々木圭一先生著「伝え方が9割」に学ぶPTAのお願いの仕方を私の経験も交えお伝えしようと思います。今回はその本の一部をご紹介させていただきます。
この本にはお願いの仕方では,一方的に「PTA役員になってください」というお願いの仕方ではなく,双方のメリットになるようにお願いをすることの大切さを学べます。では保護者がPTA役員になるメリットとは何か?
そもそもPTAとは何のために存在しているのか?その意義を調べてみましょう。
簡単にいうと「教員と一緒に,生徒のために学校を良くするため」です。時には学校の教育方針に対しても意見を述べることができます。いわば学校にとっての顧客であり、株主ですね。
この「生徒のため」というのはとても大きなメリットだと思います。また担任の先生も,平等な教育を意識していますが,やはりPTA役員を引き受けていただけた保護者の生徒は無意識に目にかけてしまうものです。多くの教員と関わりを持てるので,生徒の学校での状況等を把握しやすくもなります。これは保護者の方にとって大きなメリットではないでしょうか。
では具体的にどのようにお願いすればよいのか。
お願いの第1ステップ|全員同時にお願いする
まずは個別電話の前に文書を配布し,立候補を募りましょう。
この時に,「全員に同時に伝えたという事実」が重要です。また,その際にPTA役員の意義と仕事内容(どのくらいの参加義務があるか)もしっかりと書いておきましょう。後の「実は私もやりたかったのに電話がなかった」や「なったけどこんなに仕事があるとは思わなかった」などのトラブルが起きるのを回避するためです。ここで決まればとてもうれしいですが,なかなかそうもいきません。
お願いの第2ステップ|個別のお願いとその際の注意点
配布文章には,「立候補の期限」と「その後,個別電話にてお願いする」などの旨を記しておきましょう。この期限が過ぎ次第,個別に電話を掛けましょう。
その際に「伝え方が9割」にあるポイントを使います。それは
・チームワーク化
・感謝
・名前をしっかりと呼ぶ。
・段階をしっかりと踏む
の以上4点を心がけてみてください。
電話をかけ,いきなりお願いをするのではなく。「生徒のエピソードを最初に述べる,最近のご家庭での様子について質問する」などしましょう。そして「一緒に学校を良くしよう」という気持ちを伝え,お願いしましょう。これが本著にある「チームワーク化」です。そして,しっかりと生徒の名前や保護者の名前を呼び,お願いしてください。本著には,「名前を呼ばれ,感謝されてからお願いされると断られる可能性が低くなる」とあります。皆さんもご経験はあるのではないでしょうか?
まとめ
もちろんここまでしても,先方のご家庭のご都合等で断られる可能性もありますが,ステップを踏むことで,精神的にも楽になり,他の仕事にも集中できるのではないでしょうか。何度断られても「お願いのスキルが上がっていく」とホジティブに取り組めるようになると思います。
本著「伝え方が9割」にはこのほかにも多くのスキルが詰まっています。是非皆様もご一読されてみてはいかがでしょうか。
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